群発頭痛

群発頭痛に対する鍼灸治療
　群発頭痛は、非常に激しい頭痛が突然発生し、一定の期間（数週間から数ヶ月）にわたって繰り返されるのが特徴です。一般的に片側の目の周辺に痛みを感じ、目の充血や涙、鼻づまりなどが伴います。群発頭痛は通常、夜間に発症し、痛みが非常に強く、耐え難いことが多いため、早期に痛みを緩和する方法が求められます。

　鍼灸治療は、血行を促進し、神経系や自律神経のバランスを整えることで、群発頭痛の予防や痛みの緩和に役立ちます。

鍼灸治療の目的
1. 痛みの軽減
2. 血流を促進し、炎症を抑制
3. 自律神経の調整
4. 神経系のバランスを整える
5. ストレスや緊張を緩和

主要な鍼灸治療のアプローチ
1. 経穴（ツボ）の選択
🔹 群発頭痛に有効なツボ
• 合谷（ごうこく）（大腸経）：手のツボで、全身の痛みを軽減する効果があり、特に群発頭痛に効果的です。
• 百会（ひゃくえ）（督脈）：頭部の血流を改善し、頭痛の軽減を図ります。群発頭痛やその他の頭痛に効果的です。
• 風池（ふうち）（胆経）：首から肩、後頭部にかけての筋肉をほぐし、頭痛を緩和します。特に群発頭痛の発作時に使用します。
• 天柱（てんちゅう）（膀胱経）：首や肩の筋肉を緩め、頭部への血流を促進します。
• 後谿（こうけい）（小腸経）：頭痛が片側に集中している場合に効果があり、神経を鎮静化させます。
• 太陽（たいよう）（小腸経）：目の周りに関連するツボで、群発頭痛の痛みを軽減するために使われます。
• 内関（ないかん）（心包経）：自律神経の調整を行い、群発頭痛を引き起こすストレスや緊張を軽減します。
• 肩井（けんせい）（大腸経）：肩や首の緊張をほぐし、群発頭痛に伴う筋肉のこわばりを緩和します。
• 三陰交（さんいんこう）（脾経）：体内のエネルギーを調整し、頭痛を和らげます。特に内因的な要素が強い場合に有効です。
🔹 血行促進と神経のバランスを整える
• 風府（ふうふ）（膀胱経）：首の後ろのツボで、血流を改善し、筋肉をリラックスさせます。頭痛の原因となる筋緊張を緩和します。
• 大椎（だいつい）（督脈）：背中の上部にあるツボで、全身の気の流れを整え、頭痛の予防や軽減に役立ちます。

2. 鍼の施術方法
• 置鍼（ちしん）： 鍼を痛みのある場所や関連するツボに刺して、神経の働きを調整し、血行を促進します。群発頭痛の場合、発作を和らげるために即効性のあるツボを狙って施術します。
• 電気鍼（でんきしん）： 低周波の電気鍼を使用することで、神経を刺激し、痛みを緩和します。群発頭痛の急性発作時にも効果的です。
• 深鍼（しんしん）： 深く刺すことで、神経の過緊張を解き、血流の改善を図ります。特に痛みが強い場所に効果的です。
• 浅鍼（せんしん）： 鍼を浅く刺し、リラックス効果を高め、痛みを和らげます。群発頭痛の発作後に、再発を防ぐために使用することが多いです。

3. 灸治療
• 温灸（おんきゅう）： 群発頭痛に伴う血行不良や筋肉の緊張をほぐし、痛みを軽減します。首や肩、頭部に温灸を行うことで、血流を改善し、頭痛を緩和します。
• 知熱灸（ちねつきゅう）： 軽い熱刺激を与えることで、痛みを和らげ、リラックスさせる効果があります。群発頭痛の予防や発作後の回復に有効です。

4. 生活習慣とセルフケア
• 規則正しい生活： 群発頭痛は、生活習慣や睡眠不足、ストレスが引き金となることが多いため、規則正しい生活を心がけることが重要です。
• ストレッチとリラクゼーション： 首や肩の筋肉の緊張を和らげるために、リラックスしたストレッチや深呼吸法を行うことが効果的です。
• 適切な水分摂取： 脱水症状が群発頭痛を引き起こすことがあるため、こまめに水分を摂取しましょう。
• カフェイン摂取の調整： 群発頭痛の発作を引き起こす原因となることがあるため、カフェインの摂取量を適度に調整することが大切です。
• 過度のストレスを避ける： ストレスが群発頭痛を引き起こす原因となるため、ストレス管理の方法（リラックス法や趣味など）を取り入れることが有効です。

まとめ

　群発頭痛に対する鍼灸治療は、痛みを緩和し、神経の過緊張を解き、血行を改善することを目的としています。ツボを刺激することで、発作の予防や軽減が期待できます。電気鍼や温灸を使用して、急性の痛みを和らげる効果もあります。また、生活習慣やストレス管理を見直すことが、群発頭痛の予防につながります。

治療時間：一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料：　３，０００円
料金：一回鍼灸治療4,500円から9,000円