緊張性頭痛

緊張性頭痛に対する鍼灸治療
　緊張性頭痛は、頭全体や後頭部、首の付け根に締め付けられるような圧迫感や重さを感じる頭痛です。多くは筋肉の緊張やストレス、姿勢の悪さなどが原因で発生します。

　鍼灸治療では、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進することを目指します。自律神経やストレスの調整も重要な要素となります。

鍼灸治療の目的
1. 筋肉の緊張を緩和
2. 血行を改善し、酸素供給を促進
3. 自律神経の調整
4. 痛みの軽減
5. ストレスを軽減

主要な鍼灸治療のアプローチ
1. 経穴（ツボ）の選択
🔹 緊張性頭痛に有効なツボ
• 合谷（ごうこく）（大腸経）：手のツボで、頭部の痛みを和らげるために使用されます。全身の筋肉の緊張をほぐし、痛みを軽減します。
• 百会（ひゃくえ）（督脈）：頭部の血流を促進し、全体的なリラックス効果が得られるため、緊張性頭痛に有効です。
• 風池（ふうち）（胆経）：首や肩の筋肉の緊張を和らげ、血流を促進します。緊張性頭痛や肩こりに特に効果的です。
• 天柱（てんちゅう）（膀胱経）：首の筋肉の緊張をほぐし、頭部への血流を改善します。
• 後谿（こうけい）（小腸経）：目の周りに関連するツボで、頭部の緊張を解放します。
• 肩井（けんせい）（大腸経）：肩や首の筋肉をほぐし、緊張性頭痛の予防に効果があります。
• 内関（ないかん）（心包経）：自律神経の調整を行い、ストレスや過度の緊張からくる頭痛を軽減します。
• 大椎（だいつい）（督脈）：背中の上部にあるツボで、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進します。
• 三陰交（さんいんこう）（脾経）：体のエネルギーを高め、筋肉の緊張や痛みを和らげます。
🔹 血流促進とリラックス
• 風府（ふうふ）（膀胱経）：首の後ろのツボで、血流を改善し、筋肉をリラックスさせます。
• 大椎（だいつい）（督脈）：全身の気の流れを調整し、血行を促進します。筋肉の緊張をほぐし、頭痛を軽減します。

2. 鍼の施術方法
• 置鍼（ちしん）： 鍼を頭痛が発生している部位や関連するツボに刺して、血行を改善し、神経の働きを整えます。緊張性頭痛に特に効果的なツボに焦点を当てます。
• 電気鍼（でんきしん）： 低周波の電気鍼を使用して、筋肉の緊張を解消し、血流を促進します。肩こりや首の痛みが関連している場合に有効です。
• 深鍼（しんしん）： 深く刺して、筋肉や血管の働きを活発にし、頭痛の原因となる緊張を和らげます。
• 浅鍼（せんしん）： 鍼を浅く刺し、リラックス効果を高め、痛みを軽減します。

3. 灸治療
• 温灸（おんきゅう）： 温かいお灸を肩や首、背中に行うことで、血行を促進し、筋肉の緊張をほぐします。緊張性頭痛の予防や緩和に有効です。
• 知熱灸（ちねつきゅう）： 軽い熱刺激を与えて、筋肉の緊張を解き、痛みを和らげます。特に肩こりや首のこわばりが原因の頭痛に効果があります。

4. 生活習慣とセルフケア
• 姿勢の改善： 長時間のデスクワークや不良姿勢が緊張性頭痛の原因となることが多いため、姿勢を正すことが大切です。
• ストレッチと運動： 首や肩の筋肉をほぐすストレッチを定期的に行い、血行を促進します。軽い運動やウォーキングも効果的です。
• リラックス法： ストレスが緊張性頭痛の原因となるため、深呼吸や瞑想、趣味を楽しむ時間を取り入れることが有効です。
• 十分な水分摂取： 脱水症状も頭痛の原因となるため、こまめに水分を摂取することが大切です。
• カフェイン摂取制限： カフェインが頭痛を引き起こすことがあるため、摂取量を適度に調整することが有効です。
• 睡眠の質を向上させる： 良質な睡眠をとることで、筋肉の緊張がほぐれ、頭痛の予防になります。

まとめ
　緊張性頭痛に対する鍼灸治療は、筋肉の緊張を解消し、血行を促進して痛みを軽減することを目指します。ツボ刺激や電気鍼、温灸を使って、筋肉の緊張をほぐし、リラックスさせることが効果的です。また、生活習慣や姿勢を見直し、ストレス管理や適切な水分補給を行うことが、頭痛の予防につながります。

治療時間：一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料：　３，０００円
料金：一回鍼灸治療4,500円から9,000円