
滑車神経マヒ
滑車神経マヒ
滑車神経麻痺(Trochlear Nerve Palsy)は、第4脳神経(滑車神経)の障害によって起こる症状です。この神経は、眼球運動を制御する上斜筋を支配しており、その麻痺により、複視(特に下方視や内転時に顕著)や眼球運動障害が発生します。原因は外傷、脳血管障害、腫瘍、糖尿病など多岐にわたります。
鍼灸治療は、滑車神経麻痺の直接的な原因の治療には至りませんが、症状の緩和、血流の改善、自律神経の調整、神経再生のサポートとして役立つことが期待されます。
鍼灸治療の目的
1. 神経再生の促進
滑車神経の働きを助けるために、血流や気血の流れを改善します。
2. 筋緊張の調整
上斜筋および周囲の眼球運動筋の緊張を和らげ、眼球運動をサポートします。
3. 全身の調整
自律神経やストレスを緩和し、回復力を高めます。
鍼灸治療のアプローチ
1. 主要なツボ
滑車神経麻痺に関連する症状にアプローチするために、以下のツボが選ばれます:
• 眼周囲のツボ
o 攅竹(さんちく):眉毛の内側端、眼球運動の調整に役立つ。
o 睛明(せいめい):目頭にあり、眼精疲労や血流改善に効果的。
o 太陽(たいよう):こめかみ部分、眼の周囲の緊張を和らげる。
• 頭部のツボ
o 百会(ひゃくえ):頭頂部、全身の気血の流れを調整する。
o 風池(ふうち):後頸部、血流改善と自律神経調整に有効。
• 全身のサポートツボ
o 合谷(ごうこく):手の甲にあり、顔面部への血流改善や全身の調整。
o 足三里(あしさんり):全身の循環を改善し、免疫と回復力を高める。
o 三陰交(さんいんこう):下肢に位置し、全身の気血を整える。
2. 治療手法
• 鍼治療
眼の周囲(攅竹、睛明、太陽など)には非常に細い鍼を用い、優しい刺激を加えます。頭部や全身のツボにはやや深めの刺激を入れ、全体のバランスを整えます。
• 温灸
風池や百会、足三里などに温灸を施し、全身の血行促進とリラックス効果を高めます。
• 微弱電流鍼
滑車神経麻痺の神経再生を促進するため、電気刺激を鍼に加える方法も有効です。
• 耳鍼(耳介療法)
自律神経調整やストレス軽減のため、耳のポイントを刺激します。
治療頻度
• 初期治療
症状が出始めた時期には、週1~2回程度の治療を2~3週間続けます。
症状の改善が見られる場合は、頻度を徐々に減らします。
• 維持治療
長期的な症状管理のため、2~4週間に1回程度の治療を行います。
日常生活でのセルフケア
1. 目周辺のセルフマッサージ
攅竹や太陽のあたりを優しく指圧して、目の周囲の血流を促進します。
2. 温罨法(温めるケア)
蒸しタオルで目を温めると、筋肉の緊張が和らぎます。
3. リラクゼーション
ストレスは神経の回復を遅らせる可能性があります。深呼吸や瞑想を日常に取り入れましょう。
4. 適度な運動
全身の血流を促進する軽い運動(ウォーキングやヨガなど)を心がけましょう。
注意点
1. 根本的な原因の診断と治療が必要
滑車神経麻痺の原因(外傷、腫瘍、血管障害など)に応じた医師の治療が最優先です。鍼灸治療はあくまで補助的な役割として取り入れてください。
2. 眼科医や神経内科医との連携
定期的な検査を受け、回復の経過を医師と相談しながら鍼灸治療を進めましょう。
3. 自己判断の治療を避ける
専門の鍼灸師に相談し、適切な治療プランを立てることが重要です。
鍼灸治療は、滑車神経麻痺に伴う眼周囲の症状緩和や神経の回復をサポートする役割を果たします。ただし、基礎疾患の治療が必須であるため、医師の診断と治療を併用する形で活用してください。
治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金:一回鍼灸治療4,500円から9,000円