症例の紹介

症例の紹介

フリードライヒ

フリードライヒ

 

 フリードライヒ運動失調症(Friedreich's ataxia)は、遺伝性の神経疾患であり、主に小脳や脊髄の障害によって運動失調、筋力低下、感覚異常などが引き起こされます。この病気の根本的な治療法はまだありませんが、鍼灸は症状の緩和や生活の質を向上させる補完療法として有用な可能性があります。
以下に、フリードライヒ運動失調症に対する鍼灸治療の一般的な考え方と方法を説明します。

鍼灸治療の目的
1. 神経系の調整
 鍼灸は、自律神経系や中枢神経系の調整を助けることで、神経機能の回復を促進します。
2. 筋肉の緊張緩和
 筋力低下や筋肉の硬直、けいれんなどの症状を緩和します。
3. 血流改善
 血流を改善することで、神経組織への酸素や栄養供給を増やします。
4. ストレス軽減
 症状による精神的な負担やストレスを軽減し、リラクゼーション効果をもたらします。

鍼灸治療のポイント
フリードライヒ運動失調症は全身に影響を及ぼすため、症状や個人の体質に応じた治療が必要です。以下にいくつかの重要なアプローチを挙げます。
1. 全身の調整
• 主な経絡
足の陽明胃経、足の少陰腎経、足の太陽膀胱経などを中心に治療を行います。
• 重点を置くツボ
o 百会(ひゃくえ):脳や中枢神経の機能を調整します。
o 大椎(だいつい):自律神経系を整えます。
o 足三里(あしさんり):全身の気血を整え、筋肉や神経機能を向上させます。
o 湧泉(ゆうせん):腎の気を補い、全身の活力を高めます。
2. 運動失調への対応
• 小脳や運動神経を刺激するツボ
o 風池(ふうち):小脳の血流を促進し、めまいや運動失調を改善します。
o 太谿(たいけい):腎を補い、神経の働きをサポートします。
3. 筋肉の緊張やけいれんの緩和
• ツボ
o 陽陵泉(ようりょうせん):筋肉や関節の緊張を和らげます。
o 合谷(ごうこく):全身の筋肉のバランスを調整します。
4. 感覚異常の緩和
• ツボ
o 曲池(きょくち):手足の感覚を改善します。
o 復溜(ふくりゅう):末梢神経の働きを活性化します。

治療の頻度と注意点
• 治療頻度
初期段階では週1~2回を目安に行い、症状が安定してきたら2~3週間に1回程度に減らします。
• 注意点
o フリードライヒ運動失調症は進行性の疾患であるため、過度な期待を抱かず、補助的な治療として取り入れます。
o 患者さんの体力や病状に応じて、無理のない治療を心がけます。
o 医師やリハビリ専門家との連携が重要です。

鍼灸以外のアプローチ
鍼灸に加え、以下の治療を組み合わせるとより効果的です:
1. リハビリテーション
理学療法や作業療法を取り入れて、日常生活での機能を維持・向上します。
2. 栄養療法
ミトコンドリアの機能を改善するために、コエンザイムQ10やビタミンB群を摂取することが推奨される場合があります。
3. ストレスケア
病気と向き合う心理的な負担を軽減するために、マインドフルネスやカウンセリングも役立ちます。

 フリードライヒ運動失調症は治療が難しい疾患ですが、鍼灸は症状の緩和に一定の可能性があります。具体的な症状や体調に応じた治療計画を立てるためには、信頼できる鍼灸師に相談することをおすすめします。

 

治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金:一回鍼灸治療4,500円から9,000円