
重症筋無力症
重症筋無力症
**重症筋無力症(MG)**は、神経筋接合部における自己免疫異常により、筋肉の脱力や疲労感が生じる疾患です。主に抗アセチルコリン受容体抗体が関与し、まぶたの垂れ下がり(眼瞼下垂)や四肢の筋力低下、発声や嚥下の困難などの症状が現れます。鍼灸治療は根本的な治療法ではありませんが、症状の緩和や生活の質(QOL)の向上を目的とした補完療法として役立つことがあります。
鍼灸治療の目的
1. 筋力低下の緩和
エネルギーの巡りを改善し、筋肉の疲労感を軽減する。
2. 免疫系の調整
自己免疫疾患に関連する異常な免疫反応を調整。
3. ストレス緩和
精神的ストレスを軽減し、症状の悪化を防ぐ。
4. 循環改善
血流を促進して、全身の代謝を改善する。
治療ポイントと方法
1. 基本的なエネルギーの補充
• 気海(きかい)、関元(かんげん):全身のエネルギー(気)を補強。
• 足三里(あしさんり):免疫力と筋肉の疲労回復を促進。
• 三陰交(さんいんこう):全身の調整とエネルギーの巡りを改善。
2. 神経系の調整
• 百会(ひゃくえ):自律神経を調整し、精神安定を促す。
• 大椎(だいつい):免疫系の調整と気血の流れを改善。
3. 筋力低下の症状に対応
• 脾兪(ひゆ)、腎兪(じんゆ):筋力の回復と全身の活力を補う。
• 陽陵泉(ようりょうせん):下肢の筋力低下や疲労を改善。
• 合谷(ごうこく):上肢や顔面の筋力回復をサポート。
4. 眼瞼下垂や顔面症状へのアプローチ
• 攅竹(さんちく):目の疲労や眼瞼下垂の緩和。
• 陽白(ようはく):顔面の血流促進と筋力回復。
5. お灸療法の併用
• 温灸(特に気海や関元)を用いて体を温め、エネルギーを補充。
• 免疫力の向上と冷えの改善を目的とする。
治療の頻度
• 初期段階では週1~2回の頻度で治療を行い、症状の改善に応じて間隔を調整します。
• 維持期では、2~4週間に1回のメンテナンス治療を行うことが推奨されます。
注意点
1. 自己免疫疾患であることを理解する
重症筋無力症は根本的な治療が難しいため、鍼灸は補完的手段として活用します。過剰な期待を避けることが重要です。
2. 刺激が強すぎないようにする
患者の体力や状態に応じて、軽い刺激で施術を行う必要があります。強い刺激は症状を悪化させる可能性があるため注意が必要です。
3. 主治医との連携
鍼灸治療を行う前に主治医に相談し、治療方針を共有します。薬物療法や他の治療と併用する際の影響を考慮する必要があります。
4. 急激な悪化への対応
症状が急激に悪化した場合は、速やかに西洋医学的治療を受ける必要があります。鍼灸治療は補完的役割に留めます。
まとめ
鍼灸治療は、重症筋無力症において筋力低下の緩和や免疫系の調整、ストレス緩和などに役立つ可能性があります。ただし、治療は患者の状態に応じて個別化する必要があり、経験豊富な鍼灸師と主治医の連携が重要です。また、患者にとって安全で適切な治療を提供するため、定期的に状態を評価しながら治療計画を進めることが求められます。
治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金:一回鍼灸治療4,500円から9,000円