症例の紹介

症例の紹介

腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎

 

 腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)は、ランニングやスポーツなどでよく見られる疾患で、腸脛靭帯(イリオティビアルバンド)が膝の外側に摩擦を起こし、炎症を引き起こす状態です。痛みは通常、膝の外側に現れ、歩行や走行時に悪化することがあります。鍼灸治療は、炎症を抑え、痛みを緩和し、血行を改善して回復をサポートするのに効果的です。
以下に、腸脛靭帯炎に対する鍼灸治療法を紹介します。

1. 鍼治療
目的
• 痛みの緩和。
• 炎症の抑制。
• 血行促進。
• 筋肉の柔軟性向上。

 

主な施術ポイント
• 痛みの緩和
o 合谷(ごうこく): 手の甲にあるツボで、全身の痛みを和らげる効果があります。腸脛靭帯炎の痛みの緩和に有効です。
o 曲池(きょくち): 肘の近くにあるツボで、膝の外側の痛みに効果的です。
o 委中(いちゅう): 膝裏のツボで、膝周りの痛みを和らげるために使用します。
o 外関(がいかん): 手首のツボで、膝や足首の痛みの軽減に役立ちます。
• 炎症の抑制と回復促進
o 三陰交(さんいんこう): 足の内側にあるツボで、血行を促進し、炎症を抑えるのに役立ちます。
o 足三里(あしさんり): 脚の血行を改善し、筋肉や靭帯の修復を助けます。
o 膝の外側(腸脛靭帯付近): 腸脛靭帯炎の痛みがある膝外側に近いツボ(例えば、陽陵泉(ようりょうせん))を使用して、局所的な血行を促進します。
• 筋肉や靭帯の柔軟性改善
o 太衝(たいしょう): 足の指と指の間にあるツボで、足部や膝の血行を促進し、筋肉の柔軟性を改善します。
o 照海(しょうかい): 足の裏にあるツボで、腸脛靭帯炎に関連する筋肉や靭帯の柔軟性をサポートします。

 

施術のポイント
• 急性期(痛みや炎症が強い時): 鍼治療の刺激を軽めにして、炎症を抑え、血流を改善します。
• 慢性期(痛みが和らいできた時): より深い鍼治療で筋肉や靭帯の柔軟性を改善し、回復を促進します。



2. 灸治療
目的
• 血行促進。
• 炎症の抑制。
• 筋肉や靭帯の回復。
施術方法
• 温灸(おんきゅう)
o **三陰交(さんいんこう)や足三里(あしさんり)**に温灸を施すことで、血行を改善し、炎症を抑える効果があります。
o **陽陵泉(ようりょうせん)**に温灸を行い、膝周辺の血流を促進します。
• 棒灸
o 腸脛靭帯炎の痛みがある膝外側に棒灸を施して温熱を加え、炎症を抑え、靭帯や筋肉の回復をサポートします。



3. 筋膜リリースとストレッチ
筋膜リリース
• 腸脛靭帯炎では、腸脛靭帯の周囲の筋肉や筋膜が硬くなることが多いため、筋膜リリースを行って柔軟性を回復します。
o 大腿部の筋膜リリース: 大腿四頭筋やハムストリングスの筋膜リリースを行うことで、腸脛靭帯への負担を軽減します。
o ふくらはぎの筋膜リリース: 腸脛靭帯の摩擦を減らし、足首や膝にかかる負担を軽減します。
ストレッチ
• 腸脛靭帯のストレッチ: 腸脛靭帯を直接伸ばすストレッチを行います。例えば、足を前後に広げて膝を曲げて体重を前に移動させ、膝の外側を伸ばします。
• 大腿部のストレッチ: 大腿四頭筋やハムストリングスを伸ばし、腸脛靭帯への負担を減らします。
• 股関節の可動域を広げるストレッチ: 股関節の柔軟性を高め、腸脛靭帯にかかる張力を減少させます。



4. 日常生活でのアドバイス
腸脛靭帯炎の初期対応
• 安静とアイシング: 腸脛靭帯炎の初期には、膝の外側を冷却して腫れを抑え、痛みを軽減します。
• 圧迫と挙上: 膝を高く保ち、腫れを抑えることが重要です。
回復期の対応
• 適切な運動とストレッチ: 鍼灸治療と併せて、軽い運動やストレッチを行うことで回復を促進します。ただし、痛みが強いときは無理をせず、負荷を減らします。
適切な靴選び
• 靴の選定: スポーツやランニング時に適切な靴を選び、腸脛靭帯にかかる負担を減らすことが重要です。

注意点
1. 急性期の対応
o 腸脛靭帯炎の初期段階では、無理に鍼を深く刺さず、軽い刺激で炎症を抑えることが大切です。
2. 過度な運動や負荷を避ける
o 腸脛靭帯炎の回復期でも、無理に運動を続けると症状が悪化することがあるので、適切なリハビリを行います。
3. 医師との連携
o 腸脛靭帯炎は、鍼灸治療と合わせて、整形外科での評価やリハビリ治療が重要です。鍼灸は補完的な治療として使用します。

まとめ
 腸脛靭帯炎に対する鍼灸治療は、痛みの軽減、炎症の抑制、血行促進、そして回復のサポートに効果的です。鍼治療や灸治療を使い、筋膜リリースやストレッチを組み合わせることで、腸脛靭帯への負担を軽減し、回復を促進します。適切な運動、靴選び、休養を心がけ、治療を進めることが大切です。

 

治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金:一回鍼灸治療4,500円から9,000円