筋肉痛

　筋肉痛は、筋肉に過度の負担がかかることで生じる痛みで、特に運動後や筋肉を使いすぎた場合に発生します。鍼灸治療は、筋肉の回復を早め、痛みを軽減する効果があります。以下に、筋肉痛に対する鍼灸治療の方法を紹介します。

1. 鍼治療
目的
• 筋肉の緊張を和らげる。
• 血行を促進し、筋肉の修復をサポート。
• 痛みを軽減し、回復を早める。

主な施術ポイント
• 痛みの軽減
o 委中（いちゅう）: 膝裏にあるツボで、筋肉の緊張をほぐす。
o 合谷（ごうこく）: 手の甲にあり、全身の筋肉の痛みや緊張を緩和。
o 肩井（けんせい）: 肩や首の筋肉痛を和らげるツボで、上半身の筋肉の疲労を取る。
• 血流改善と筋肉の修復促進
o 足三里（あしさんり）: 脚の血流を改善し、筋肉の回復を促進。
o 三陰交（さんいんこう）: 足の内側にあり、全身の血行を良くして、筋肉痛の回復を助ける。
o 太衝（たいしょう）: 足の指と指の間にあり、筋肉の柔軟性を高める。
• 全身調整
o 膝眼（しつがん）: 膝の周囲にあるツボで、脚全体の筋肉の緊張を緩和。
o 神門（しんもん）: リラックス効果を高め、全身の疲労を取る。
施術のポイント
• 急性期（筋肉痛がひどい場合）は、軽い刺激で筋肉をリラックスさせ、血流を促進します。
• 慢性期（筋肉痛が続く場合）は、深い鍼で筋肉の修復を促進します。

2. 鍼灸治療
目的
• 温熱療法による血行促進。
• 筋肉の緊張をほぐす。
• 痛みを和らげる。
施術方法
• 温灸（おんきゅう）
o 委中（いちゅう）、合谷（ごうこく）、**足三里（あしさんり）**などに温灸を施すことで、筋肉を温めて血行を促進し、痛みを軽減します。
o **肩井（けんせい）や太衝（たいしょう）**にも温熱を加え、筋肉の緊張を解消します。
• 棒灸
o 痛みが強い部位に棒灸を使って温熱を与え、筋肉の修復をサポートします。特に、肩や背中の筋肉痛に効果的です。

3. 筋膜リリースとストレッチ
筋膜リリース
• 筋膜リリースは、筋肉を包む膜を解放することで、筋肉の柔軟性を高め、筋肉痛を和らげます。
• 大腿四頭筋、ハムストリングス、肩周りなど、筋肉痛がある部位に対して行います。
ストレッチ
• 大腿四頭筋ストレッチ: 膝を後ろに曲げて太ももを伸ばします。
• ハムストリングスストレッチ: 膝を伸ばして太ももの裏を伸ばします。
• 肩のストレッチ: 肩甲骨を回す運動で肩の筋肉をほぐします。

4. 自律神経の調整
リラックスと回復を促進
• 筋肉痛の原因の一つは、体のストレスや過緊張です。鍼灸治療では、全身のリラクゼーションを促進し、筋肉痛の回復を早めます。
o 内関（ないかん）: リラックス効果を高め、筋肉の緊張をほぐします。
o 神門（しんもん）: 自律神経のバランスを整え、全身の緊張を解放します。

5. 日常生活でのアドバイス
筋肉への負担を減らす
• 休養: 筋肉痛がひどい場合、無理に運動を続けず、十分に休むことが重要です。
• 温かいお風呂: 筋肉を温め、血行を良くするために、ぬるめのお風呂に入ると効果的です。
筋肉の回復を促進する運動
• 軽いウォーキングやストレッチ: 適度に筋肉を動かし、血流を促進します。
水分補給と栄養管理
• 筋肉の回復をサポートするために、水分補給をしっかり行い、タンパク質やビタミンB群を含む食事を摂取することが大切です。

注意点
1. 急性期の対応
o 筋肉痛がひどい場合は、無理に鍼を深く刺さず、軽めの刺激で痛みを軽減します。
2. 治療後の運動再開
o 筋肉痛が回復してきたら、軽い運動やストレッチを行い、徐々に筋肉の回復を進めます。
3. 医師との連携
o 他の治療法（例えば、理学療法やマッサージ）と併用し、鍼灸治療を補完的に利用することが効果的です。

まとめ
　筋肉痛に対する鍼灸治療は、血流を改善し、筋肉の緊張をほぐすことで、痛みを和らげ、回復を早めます。鍼治療や灸治療、筋膜リリース、ストレッチを組み合わせることで、筋肉痛の軽減と回復をサポートします。　　　日常生活での休養や軽い運動も併せて行うことで、早期回復を促進できます。

治療時間：一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料：　３，０００円
料金：一回鍼灸治療4,500円から9,000円