
伝音性難聴
伝音性難聴
伝音性難聴は、音が外耳から内耳まで伝わる過程で問題が生じ、音の伝達が妨げられることによって発生する難聴です。一般的に、耳の中の耳道、鼓膜、耳小骨などに障害がある場合に起こります。伝音性難聴の原因としては、耳垢や異物による閉塞、鼓膜の損傷、耳小骨の異常、耳感染症などが考えられます。鍼灸治療は、これらの問題の解決や耳の血行促進、耳周辺の筋肉や神経の調整を目的とした補助的治療として有効です。
1. 治療の目的
• 耳道や鼓膜、耳小骨の血行促進
• 耳周辺の筋肉や神経の緊張緩和
• 聴力の改善
• 自律神経の調整
• 痛みや不快感の軽減
• 耳の免疫力向上
2. 主なツボの選択
a. 耳の周囲のツボ
• 聴宮(ちょうきゅう): 耳の前方、耳の障害や聴力回復に効果的。
• 耳尖(じせん): 耳の先端、内耳機能や耳の周辺の血流改善に役立つ。
• 翳風(えいふう): 耳の後ろ、耳周辺の血行を改善し、耳鳴りや伝音性難聴に効果が期待できる。
b. 耳の血行改善に役立つツボ
• 耳門(じもん): 耳の前方、耳小骨や鼓膜の調整をサポートする。
• 角孫(かくそん): 耳の上部、耳道や鼓膜の血流改善に効果的。
• 聴宮(ちょうきゅう): 耳の奥に近い部分、音の伝達をサポートする。
c. 自律神経の調整に役立つツボ
• 百会(ひゃくえ): 頭頂部、脳や聴覚中枢の働きをサポートする。
• 神門(しんもん): 手首、リラックス効果を高め、耳周辺の筋肉を緩める。
d. 血流を促進し、体調を整えるツボ
• 足三里(あしさんり): 膝下、全身の血流改善を促し、耳の血行促進を助ける。
• 肝兪(かんゆ): 背中、肝臓の機能を調整し、全身の血液循環を改善。
e. 耳の筋肉や神経をリラックスさせるツボ
• 肩井(けんせい): 肩の部分、肩や首の緊張をほぐし、耳周辺の筋肉の緊張も緩和します。
• 天柱(てんちゅう): 首の後ろ、肩や首の筋肉をリラックスさせ、耳周辺の圧迫感を軽減します。
3. 治療の流れ
1. 問診と評価
o 伝音性難聴の原因、症状、発症時期を確認します。耳道の閉塞や鼓膜の損傷、耳小骨の異常の有無などを把握します。
o 聴力の状態や耳周辺の痛みや不快感を評価します。
2. 鍼治療
o 耳周囲や全身の血流を改善するツボに鍼を施し、耳の機能回復をサポートします。耳道の血行促進や耳小骨の動きを改善するために穏やかな刺激を行います。
3. 灸治療(必要に応じて)
o 足三里や百会などにお灸を行い、全身の気血を強化し、耳への血行促進を図ります。
o 冷えが強い場合には、耳周辺や肩甲骨周辺に温灸を施すことで、血流を改善します。
4. リラクゼーションとセルフケア指導
o ストレスや疲労が耳の症状に影響を与えることがあるため、深呼吸やリラックス法を指導します。
o 適切な睡眠や耳の保護を勧め、耳に負担をかけない生活習慣を推奨します。
5. 生活指導
o 騒音を避けることや、耳の清潔を保つこと、必要に応じて耳栓を使用することなどをアドバイスします。
4. 注意点
• 耳道の閉塞や鼓膜の損傷がある場合、鍼灸治療はその後の回復をサポートするものであり、まずは適切な医療を受けることが最も重要です。
• 鍼灸治療は、伝音性難聴の根本的な治療を行うものではなく、補助的な治療としての位置付けになります。耳の問題が長引く場合は、医師の指導のもとで治療を行うことが大切です。
5. 期待できる効果
• 聴力の回復や安定
• 耳鳴りや耳の詰まり感の軽減
• 耳の周辺の血行改善
• 精神的なリラックスやストレス緩和
伝音性難聴は、物理的な障害に起因することが多いため、耳の血流改善や耳周辺の筋肉や神経の調整を目指す鍼灸治療は有効な補助療法となります。耳の障害の原因や進行度に応じて、適切な医療と併用しながら治療を行うことが推奨されます。
治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金: 一回鍼灸治療4,500円から9,000円