症例の紹介

症例の紹介

血小板減少紫斑症

血小板減少紫斑症

 

 血小板減少性紫斑症(ITP: 特発性血小板減少性紫斑病)は、血小板が異常に減少し、皮膚や粘膜に紫斑(出血斑)が生じる自己免疫疾患です。この疾患の原因は、免疫系が誤って血小板を攻撃することによります。鍼灸治療は、免疫系の調整、血液循環の改善、体質の強化を目的とする補助療法として有効です。
 以下に、鍼灸治療の一般的な方法を説明します。

1. 鍼治療
 目的
• 血小板の生成をサポートする脾臓、肝臓、腎臓の機能を強化。
• 免疫機能のバランスを整え、自己免疫の過剰な反応を抑制。
• 血液循環を改善し、紫斑の軽減を図る。
主な施術ポイント
• 脾・肝・腎の機能強化
o 脾兪(ひゆ): 脾臓を強化し、血液生成をサポート。
o 肝兪(かんゆ): 血液の貯蔵と調整を助ける。
o 腎兪(じんゆ): 免疫系を支える腎の働きを補う。
• 血液循環と免疫調整
o 足三里(あしさんり): 消化吸収を改善し、全身の免疫力を高める。
o 三陰交(さんいんこう): 血液循環を促進し、ホルモンバランスを調整。
o 血海(けっかい): 血液循環を促進し、紫斑の改善をサポート。
o 曲池(きょくち): 血液の質を改善し、免疫調整を助ける。
o 合谷(ごうこく): 免疫系のバランスを整える。
施術のポイント
• 鍼は穏やかで浅めの刺激を基本とし、出血や内出血を避けるよう注意。
• 患者の体力や状態に応じて刺激の強さを調整。

2. 灸治療
目的
• 温熱刺激で血流を改善し、体の冷えを取り除く。
• 血液の生成を助け、免疫機能を調整。
施術方法
• 温灸(おんきゅう)
o 脾兪、肝兪、腎兪、足三里、三陰交、気海(きかい)。
o 特に、脾臓の働きを補うツボ(脾兪、血海)は重点的に温める。
• 間接灸
o 患者の状態に応じて、やさしい温熱刺激を選択。

 

3. 自律神経と全身調整
自律神経の調整
• ストレスが免疫系に悪影響を与えるため、リラックスを促す施術を行います。
o 内関(ないかん): ストレス緩和と自律神経の安定。
o 神門(しんもん): リラクゼーションと免疫調整。

血流と消化機能のサポート
• 栄養吸収を改善し、血液の質を向上させる。
o 中脘(ちゅうかん): 消化器系の働きを助ける。
o 天枢(てんすう): 消化機能と腸の健康をサポート。

4. 日常生活の補助療法
 鍼灸治療を補うため、以下のポイントを取り入れることが重要です。
• 食事療法
o 血小板を増やすための栄養を摂取する。
 ビタミンB12、葉酸、鉄分: 赤身の肉、魚、ほうれん草、大豆製品。
 ビタミンC: 柑橘類やピーマンで鉄分の吸収を助ける。
o 抗炎症作用のある食品(オメガ3脂肪酸を含む青魚)を積極的に摂取。
• 適度な運動
o 血流を改善し、全身の代謝を向上させる。
• 水分補給
o 血液の流れをスムーズにするため、十分な水分を取る。
• ストレス管理
o 瞑想やヨガ、深呼吸などでリラクゼーションを心がける。

注意点
1. 出血リスクへの注意
o 血小板が減少している状態では出血しやすいため、鍼の深さや刺激量に十分注意します。
o 出血や内出血が発生しやすい部位への施術は避けるか、特に慎重に行います。
2. 急性期や重篤な状態では医師の治療が優先
o 血小板減少性紫斑病が重症の場合は、ステロイド療法や免疫抑制剤など、医師の指示による治療が必要です。
3. 医師との連携
o 鍼灸治療を開始する前に、主治医に相談し、治療計画を共有することが重要です。

まとめ
 血小板減少性紫斑病に対する鍼灸治療は、免疫系の調整や血液循環の改善、体質の強化を目的とする補助的な療法です。患者の個別の体質や状態に応じた施術を行い、医師との連携を大切にしながら進めることで、安全かつ効果的な治療が可能です。
 

 治療時間: 一回鍼灸治療時間は30分から60分
  初診料: 3,000円
   料金: 一回鍼灸治療4,500円から9,000円