症例の紹介

症例の紹介

貧血

貧血

 

貧血の鍼灸治療方法
 貧血は、血液中のヘモグロビン濃度が低下し、酸素供給が不十分になる状態です。鍼灸治療では、**「気血を補い、血流を改善すること」**を目的にアプローチします。特に、脾・胃・肝・腎の機能を整えることで、血の生成を促し、全身の巡りを改善することが重要です。

 

1. 貧血の原因と東洋医学的な考え方
① 貧血の主な原因(西洋医学)
• 鉄欠乏性貧血(最も一般的):鉄分不足による赤血球の減少
• 悪性貧血(巨赤芽球性貧血):ビタミンB12や葉酸の不足
• 溶血性貧血:赤血球の破壊が早まる
• 再生不良性貧血:骨髄の造血機能低下
② 東洋医学的な分類と治療方針
• 「気血両虚(きけつりょうきょ)」タイプ(気と血の両方が不足)
→ 元気を補い、血を増やす治療を行う
• 「脾胃虚弱(ひいきょじゃく)」タイプ(消化吸収の弱さが原因)
→ 胃腸の機能を高め、栄養の吸収を改善
• 「肝血不足(かんけつぶそく)」タイプ(肝の血不足でめまいや目のかすみ)
→ 肝の血を補い、血流を良くする

 

2. 貧血に効果的なツボ
① 気血を補うツボ
• 足三里(あしさんり)(膝の下、すねの外側)→ 胃腸の働きを高め、栄養吸収を促進
• 関元(かんげん)(おへそから指4本分下)→ 気力を補い、造血機能を活性化
• 百会(ひゃくえ)(頭頂部)→ 気を引き上げ、めまいや立ちくらみを防ぐ
• 気海(きかい)(おへそから指2本分下)→ 元気を補い、全身の血流を改善
• 血海(けっかい)(膝の上、内側)→ 血を増やし、血流を改善
• 三陰交(さんいんこう)(内くるぶしの上、指4本分)→ 脾・肝・腎を整え、造血を促す
② 胃腸の機能を整えるツボ
• 脾兪(ひゆ)(背中の第11胸椎の下)→ 脾臓の働きを高め、栄養の吸収を助ける
• 胃兪(いゆ)(背中の第12胸椎の下)→ 胃の働きを活発にし、血の生成を助ける
③ 血流を良くするツボ
• 太衝(たいしょう)(足の甲、親指と人差し指の間)→ 肝の血を補い、全身の血流を改善
• 合谷(ごうこく)(手の甲、親指と人差し指の間)→ 血圧を調整し、全身の巡りを改善

 

3. 鍼灸治療の方法
① 鍼治療
• 低刺激の鍼を使用し、気血の流れを促進
• 自律神経を整え、造血機能を活性化
• 慢性疲労や冷えがある場合は、温補法(温めながら刺激)を使用
② 灸治療
• 冷えが強い場合や胃腸の弱い方は、お灸を併用
o **「関元」「気海」「三陰交」「足三里」**にお灸をすると、血を増やす効果が高い
o **温灸(もぐさの温熱刺激)**で血流を改善し、体を温める

4. 生活習慣のアドバイス
 鍼灸治療と並行して、以下の生活習慣を意識すると効果的です。
✅ 鉄分・ビタミンB12・葉酸を摂る
• 鉄分:レバー、赤身の肉、ひじき、小松菜、大豆製品
• ビタミンB12:魚介類(貝類、カツオ、サバ)
• 葉酸:緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリー)
✅ 胃腸の調子を整える
• 暴飲暴食を避ける
• よく噛んで食べる
✅ 適度な運動
• 軽いウォーキングやストレッチで血流を促す
• 過度な運動は避け、無理のない範囲で
✅ 質の良い睡眠
• 7~8時間の睡眠を確保
• 寝る前にスマホを見すぎない
✅ ストレス管理
• ヨガや深呼吸でリラックス
• 趣味の時間を大切にする
✅ 冷え対策
• 温かい飲み物(生姜湯など)を飲む
• 入浴(シャワーではなく湯船につかる)

 

5. 注意点
• **貧血の原因が病的な場合(例:再生不良性貧血、がんなど)**は、医師の診断と治療が最優先。
• 極端な立ちくらみや失神がある場合は、速やかに医療機関を受診。
• 鍼灸治療は、あくまで補助的な役割。 食事・運動・生活習慣の見直しと並行して行うことが大切。
• **継続的な施術(週1~2回)**が効果的。

 

まとめ
 貧血の鍼灸治療では、**「気血を補い、血流を改善する」**ことを目的に、足三里・関元・百会・気海・血海などのツボを刺激します。特に、鍼とお灸を組み合わせることで、胃腸の働きを整え、血を作る力を高めることができます。 生活習慣の改善と併せて、定期的な施術を続けることで、体質の改善が期待できます。

 

 貧血の症状でお悩みの方は、経験豊富な鍼灸師に相談し、ご自身に合った治療を受けることをおすすめします。

 

 治療時間: 一回鍼灸治療時間は30分から60分
  初診料: 3,000円
   料金: 一回鍼灸治療4,500円から9,000円