過食症

過食症（過食症候群）の鍼灸治療方法
 過食症は、異常な食欲が抑えられず、一度に大量の食べ物を摂取してしまう摂食障害の一つです。過食の後には、罪悪感や精神的な不安が伴うことが多く、体重の増加や健康問題を引き起こす可能性もあります。鍼灸治療は、過食症においても有効な支援を提供でき、特に精神的な安定を促進し、食欲のバランスを整える効果が期待されます。

🔹 鍼灸治療の基本方針
過食症の治療において、鍼灸治療は次のような目的で行います：
1. 精神的な安定 → ストレスや不安感を軽減し、過食のトリガーとなる感情を和らげます。
2. 食欲の調整 → 過剰な食欲を抑え、正常な食欲のバランスを取り戻します。
3. 自律神経の調整 → 食欲に関連する自律神経の不均衡を整え、過食を抑える。
4. 体のデトックス効果 → 体内の余分な水分や老廃物を排出し、体調を改善します。

🔹 鍼治療のアプローチ
① 精神的な安定と感情の調整
• 神門（しんもん）（手首の内側）
→ 精神的な不安や緊張を和らげ、過食の引き金となる感情的な不安を減少。
• 百会（ひゃくえ）（頭頂部）
→ 精神の安定を促進し、心の落ち着きと感情のバランスを整える。
• 内関（ないかん）（手首の内側、二本の筋の間）
→ 心身をリラックスさせ、過食症の背後にある不安感やストレスを緩和。
• 風池（ふうち）（後頭部、髪の生え際）
→ 精神的な疲れを癒し、心の安定を促進。
② 食欲の調整
• 胃兪（いゆ）（背中の肩甲骨の間）
→ 胃の働きを正常化し、食欲の過剰を抑える。
• 足三里（あしさんり）（膝下のすねの外側）
→ 胃腸の調整を行い、食欲の過剰を抑える効果が期待される。
• 三陰交（さんいんこう）（内くるぶしの上）
→ 食欲の抑制、消化機能の調整。
③ 自律神経の調整
• 大椎（だいつい）（首の付け根）
→ 体全体のエネルギーを調整し、自律神経を整えることで、過食を抑える効果がある。
• 合谷（ごうこく）（手の親指と人差し指の間）
→ 神経のバランスを整え、過剰な食欲を抑制。

🔹 お灸治療のアプローチ
🔥 お灸の温熱効果によって、心身のリラクゼーションを促し、胃腸の調子を整えることができます。
• 三陰交（さんいんこう）（内くるぶしの上）
→ 食欲の調整と消化機能の正常化。
• 足三里（あしさんり）（膝下のすねの外側）
→ 胃腸の健康を改善し、過食を抑える。
• 神門（しんもん）（手首の内側）
→ 精神的な安定とリラックスを促進し、食欲過多を防ぐ。

🔹 日常生活でのセルフケア
1. 規則正しい食事を心がける
→ 食事の時間を一定にし、過食を防ぐために1日3回のバランスの取れた食事をとりましょう。
2. ストレス管理とリラクゼーション
→ 深呼吸や瞑想、ヨガなどのリラクゼーション方法を活用して、感情的なストレスを減少させます。
3. 睡眠の質を改善
→ 良質な睡眠は、精神の安定を促し、過食症の改善にもつながります。
4. 軽い運動や散歩を行う
→ 食欲の過剰感を抑えるためには、体を動かすことが効果的です。

🔹 まとめ
 過食症に対する鍼灸治療は、精神的な安定、食欲の調整、自律神経のバランスを取り戻すことを目指します。鍼治療とお灸を組み合わせることで、過食症に関連する不安やストレスを緩和し、食欲をコントロールする効果が期待できます。
　

 日常生活でのストレス管理や食生活の改善も重要です。鍼灸治療を補完的に取り入れながら、専門的な医師のアドバイスを受けることが大切です。

治療時間：　一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料：　３，０００円
料金：　一回鍼灸治療4,500円から9,000円