
痙性斜頸
痙性斜頸
痙性斜頸(けいせいしゃけい)に対する鍼灸治療
痙性斜頸は、首の筋肉が不随意に収縮し、頭が常に片側に傾く状態です。この疾患は、首の筋肉(特に胸鎖乳突筋や肩甲挙筋)が異常に緊張し、頭を片側に引っ張ることによって起こります。痙性斜頸は、神経系の異常や筋肉の不均衡によって引き起こされることが多く、精神的なストレスや過労、姿勢不良も関与しています。
鍼灸治療は、筋肉の緊張を緩和し、神経のバランスを整えることで、症状の改善を目指します。
鍼灸治療の目的
1. 首の筋肉の緊張を緩和
2. 神経の調整と血行促進
3. 筋肉の柔軟性を回復
4. 自律神経の調整
5. 痛みや不快感の軽減
主要な鍼灸治療のアプローチ
1. 経穴(ツボ)の選択
🔹 首や肩の筋肉の緊張緩和
• 天柱(てんちゅう)(膀胱経):首の筋肉を緩め、血行を改善する効果があり、痙性斜頸に対してよく使用されます。
• 風池(ふうち)(胆経):首から肩にかけての筋肉をリラックスさせ、神経の緊張を和らげる効果があります。
• 肩井(けんせい)(大腸経):肩や首の筋肉をほぐし、痙性斜頸による緊張を軽減します。
• 大椎(だいつい)(督脈):首や肩の筋肉をリラックスさせるとともに、全身の血行促進を助けます。
• 列缺(れっけつ)(肺経):首や肩周囲の筋肉を緩和し、筋肉の動きを改善します。
• 臑会(じゅえ)(三焦経):肩や上腕の筋肉をリラックスさせ、痙性斜頸の改善を助けます。
🔹 神経系の調整
• 百会(ひゃくえ)(督脈):脳や神経の調整を行い、体全体の神経の過緊張を緩和します。
• 神門(しんもん)(心経):精神的な緊張を和らげ、首の筋肉をリラックスさせます。
• 内関(ないかん)(心包経):自律神経のバランスを整え、首や肩の緊張を和らげます。
• 風府(ふうふ)(膀胱経):神経の活性化と筋肉のリラクゼーションを促進します。
🔹 自律神経の調整と全身のリラクゼーション
• 足三里(あしさんり)(胃経):全身の血行促進と自律神経のバランスを整え、ストレスを軽減します。
• 太衝(たいしょう)(肝経):精神的な緊張やストレスを和らげ、筋肉の緊張を緩和します。
• 湧泉(ゆうせん)(腎経):全身のエネルギーを高め、筋肉の回復を促進します。
2. 鍼の施術方法
• 置鍼(ちしん): 鍼を首や肩、背中のツボに刺して、筋肉の緊張を緩和します。特に、胸鎖乳突筋や肩甲挙筋をターゲットにした治療が有効です。
• 電気鍼(でんきしん): 低周波の電気鍼を使用して、筋肉の緊張を緩和し、神経の活性化を促します。電気刺激は筋肉のリラクゼーションを高めるため、痙性斜頸の治療に効果的です。
• 浅鍼(せんしん): 鍼を浅く刺して、筋肉や神経に軽い刺激を与え、リラックス効果を高めます。
• 頭皮鍼(とうひしん): 頭部に鍼を刺して、神経の調整とリラクゼーションを促進します。特に自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。
3. 灸治療
• 温灸(おんきゅう): 温灸を首や肩周りに行い、血行を促進して筋肉をほぐします。温かさが筋肉の緊張を和らげ、痙性斜頸の症状を改善します。
• 知熱灸(ちねつきゅう): 軽い熱刺激を与え、首の筋肉をリラックスさせ、痛みや緊張を和らげます。
4. 生活習慣とセルフケア
• 姿勢の改善: 痙性斜頸の原因として、長時間の不良姿勢が関与していることが多いため、姿勢を意識的に改善し、首に過剰な負担をかけないように心掛けましょう。
• ストレッチと筋肉のリハビリ: 目標を持って、首や肩の筋肉を定期的にストレッチし、柔軟性を高めることが重要です。軽いストレッチや首の運動を行うと、筋肉がほぐれます。
• ストレス管理: ストレスが症状を悪化させることがあるため、リラックス法(深呼吸、瞑想など)を取り入れて、精神的な緊張を緩和しましょう。
• 適度な運動と休養: 適度な運動で筋肉を強化し、過度の疲労を避けることが大切です。十分な休養を取ることで、体の回復を促進します。
まとめ
痙性斜頸に対する鍼灸治療は、首や肩の筋肉の緊張を緩和し、神経の活性化を促すことを目的としています。特に、筋肉や神経に焦点を当てたツボを使用して、緊張を解消し、血行を促進します。電気鍼や温灸などの技法を用いることで、さらに効果的に症状を改善できます。また、姿勢改善やストレッチ、ストレス管理といった生活習慣の改善と併せて治療を行うことで、痙性斜頸の回復をサポートします。
治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金:一回鍼灸治療4,500円から9,000円