症例の紹介

症例の紹介

ハンチントン病

ハンチントン病

 

ハンチントン病に対する鍼灸治療
 ハンチントン病(Huntington's disease)は、遺伝性の神経変性疾患で、運動障害、認知障害、精神的な症状を伴います。運動症状としては、不随意運動(舞踏病)や筋肉のこわばりが特徴で、また認知症や精神症状(抑うつ、不安、攻撃性など)も進行します。ハンチントン病は、進行性の病気であり、現在のところ根治療法はなく、症状の管理が重要です。

 

鍼灸治療の目的
1. 神経系の活性化と運動機能の改善
2. 精神的な症状(抑うつ、不安、攻撃性)の緩和
3. 筋肉の緊張緩和と不随意運動の軽減
4. 自律神経の調整とストレスの緩和
5. 血流を改善し、神経栄養を促進

主要な鍼灸治療のアプローチ
1. 経穴(ツボ)の選択
🔹 神経系の活性化と運動機能の改善
• 百会(ひゃくえ)(督脈):脳や神経の活性化を促進し、運動機能の改善
• 風池(ふうち)(胆経):脳の血流を改善し、神経の修復を助ける
• 四神聡(ししんそう)(奇穴):脳の機能を高め、運動制御を改善
• 神門(しんもん)(心経):神経の安定とリラックスを促進
🔹 不随意運動や筋肉の緊張を緩和
• 合谷(ごうこく)(大腸経):筋肉の緊張を緩和し、運動機能を調整
• 陽池(ようち)(三焦経):筋肉をリラックスさせ、神経の安定をサポート
• 肩井(けんせい)(胆経):肩や首の緊張を和らげ、全身の筋肉をリラックス
• 内関(ないかん)(心包経):自律神経を調整し、筋肉の緊張を解消
🔹 精神的な症状の緩和(抑うつ、不安、攻撃性)
• 安眠(あんみん)(心包経):精神的な落ち着きを促進し、ストレスや不安を軽減
• 太衝(たいしょう)(肝経):ストレスを和らげ、精神的なバランスを整える
• 神門(しんもん)(心経):心を落ち着かせ、不安や抑うつを軽減
🔹 血流改善と神経栄養の促進
• 足三里(あしさんり)(胃経):血流を改善し、神経の栄養供給をサポート
• 湧泉(ゆうせん)(腎経):全身のエネルギーを高め、神経修復を促進
• 天枢(てんすう)(任脈):腹部の血流を改善し、全身のエネルギーを高める

2. 鍼の施術方法
• 置鍼(ちしん): ツボに鍼を刺して、神経や筋肉を調整。10〜20分置鍼して血流を促進し、神経活性化を促進
• 電気鍼(でんきしん): 低周波の電気刺激で筋肉や神経を調整し、不随意運動を軽減
• 頭皮鍼(とうひしん): 頭部のツボを刺激して、脳の神経機能を改善
• 浅鍼(せんしん): 鍼を浅く刺して、リラックス効果を促進し、筋肉や神経を整える

 

3. 灸治療
• 温灸(おんきゅう): 体温を上げ、血流を改善し、神経の修復をサポート
• 知熱灸(ちねつきゅう): 温灸で筋肉の緊張を和らげ、不随意運動を軽減

4. 生活習慣とセルフケア
• リラックス法(深呼吸、瞑想、ヨガ)
o 精神的な症状(抑うつ、不安)を軽減するために、リラックス法が有効です。
• 軽い運動(ウォーキング、ストレッチ)
o 運動機能を維持し、筋肉の緊張を解消するために、軽い運動を日常的に行うと良いです。
• バランスの取れた食事(ビタミンB群やカルシウム、マグネシウム)
o 神経伝達や筋肉の健康に必要な栄養素を摂取しましょう。
• リハビリ(言語療法、理学療法)
o ハンチントン病においては、運動機能の維持が重要です。専門家の指導のもとでリハビリを行うことを推奨します。

まとめ
 ハンチントン病に対する鍼灸治療は、神経系の回復促進、筋肉の緊張緩和、精神的な症状の緩和を目的に行います。運動障害や精神症状を軽減するために、適切なツボを刺激し、鍼や灸で神経と筋肉を調整することが有効です。生活習慣の改善やリハビリテーションと組み合わせることで、症状の管理や改善が期待させます。

 

治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金:一回鍼灸治療4,500円から9,000円