
体位性頻脈症候群
体位性頻脈症候群
体位性頻脈症候群(POTS)は、立ち上がると心拍数が異常に増加する病状で、血圧低下、めまい、疲労感、頭痛などの症状が伴います。この症状は、自律神経系の調整不良に関連しており、鍼灸は自律神経のバランスを整えることで、症状の改善に寄与することができます。
鍼灸治療の目的
1. 自律神経の調整
自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを整えることで、体位の変化に対する心拍数や血圧の反応を正常化します。
2. 血流改善
鍼やお灸を使って血行を改善し、めまいや立ちくらみを軽減します。
3. エネルギーの補充
疲労感や倦怠感が伴う場合、体力やエネルギーを補充し、体調を整えます。
4. 心身のリラックス
ストレスや不安が症状を悪化させることがあるため、リラクゼーションを促進します。
鍼灸治療のアプローチ
1. 主要なツボ
体位性頻脈症候群の症状には、以下のツボを使用して治療します。
• 百会(ひゃくえ)
頭頂部に位置し、自律神経を調整し、精神的な安定とリラックスを促進します。
• 内関(ないかん)
胸部の緊張を和らげ、心拍数の調整を助ける効果があります。
• 足三里(あしさんり)
全身の気血を整え、疲労感を軽減し、体力を向上させます。
• 三陰交(さんいんこう)
内分泌系のバランスを整え、体内のエネルギーを補充します。
• 大椎(だいつい)
背中にあり、神経系の調整を行い、全身の気血の巡りを改善します。
• 腎兪(じんゆ)
腎のエネルギーを補い、体力の回復をサポートします。
2. 症状に応じたツボの追加
(1)めまいや立ちくらみがある場合
• 風池(ふうち)
頭部の血流を改善し、めまいや頭痛を軽減します。
• 天柱(てんちゅう)
首の筋肉の緊張をほぐし、血流を促進します。
(2)疲労感や倦怠感がある場合
• 気海(きかい)
腹部に位置し、エネルギーを補い、体力を回復させます。
• 関元(かんげん)
腰部のエネルギーを強化し、疲労回復を助けます。
(3)心拍数の増加や不整脈を抑えたい場合
• 神門(しんもん)
心の緊張を緩和し、リラックスを促進します。
• 合谷(ごうこく)
身体全体の気血を調整し、心拍数を安定させる効果があります。
3. 治療法
• 鍼治療
ツボに鍼を刺すことで、神経系や自律神経の調整を行います。軽い刺激でリラックス効果を高め、心拍数や血圧を調整します。
• お灸
冷えやエネルギー不足が関与する場合、お灸で温めながら血流を改善します。特に「関元」や「足三里」へのお灸は効果的です。
• 電気鍼
低周波電気を使って、筋肉の緊張を和らげ、血行を改善します。これにより、立ち上がった際の血圧や心拍数の異常を和らげることができます。
• 指圧・マッサージ
症状に応じて、肩や背中をほぐし、リラックス効果を高めます。
日常生活でのセルフケア
1. ツボ押し
日常的に以下のツボを刺激することで効果が期待できます:
o 百会(ひゃくえ)
o 足三里(あしさんり)
o 神門(しんもん)
o 内関(ないかん)
2. リラクゼーション法
深呼吸や瞑想を取り入れて、ストレスを軽減し、自律神経を整えます。
3. 十分な水分補給
体位性頻脈症候群の症状を和らげるため、脱水症状を避けるためにこまめに水分を摂取します。
4. 食事の改善
低血糖や栄養不足を避けるため、バランスの良い食事を心がけます。特に、カリウムやマグネシウムを含む食品が有効です(例:バナナ、ナッツ、葉物野菜)。
5. 規則正しい生活
睡眠の質を向上させるために、毎日同じ時間に寝起きすることを心がけます。
6. 立ち上がる際の注意
急に立ち上がらず、ゆっくりと体を動かし、血圧の変動を避けるようにします。
鍼灸治療の頻度
• 急性期
初期は週2~3回の治療を受け、症状の緩和を目指します。
• 慢性期
症状が軽減した後は、週1回程度の治療を続け、体調維持と予防を図ります。
注意点
1. 医師との併用治療
体位性頻脈症候群は他の疾患(例えば、心臓疾患や内分泌疾患)と関連している場合があるため、必ず医師と相談し、必要に応じて薬物療法と併用します。
2. 個別の症状に応じたアプローチ
体位性頻脈症候群の症状は個人差が大きいため、専門の鍼灸師と相談し、症状に応じた治療を行うことが重要です。
鍼灸は、体位性頻脈症候群の症状を緩和し、生活の質を向上させるための有効な治療法となる可能性があります。専門家のアドバイスを受けながら、鍼灸を日常的に取り入れることで、体調改善を目指すことができます。
治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金:一回鍼灸治療4,500円から9,000円