大腸がん

大腸がんに対する鍼灸治療
大腸がんは大腸に発生する悪性腫瘍で、早期に発見すれば治療が可能ですが、進行すると手術や化学療法、放射線治療が必要となります。鍼灸治療は、大腸がんの治療中に現れる症状の緩和や免疫力向上、体調管理に非常に有効です。具体的には、痛みの軽減、消化機能の改善、抗がん剤の副作用の軽減、免疫力の向上、疲労回復などが期待されます。

1. 鍼灸治療の目的
✅ 痛みの軽減（腹痛、腰痛、消化不良）
✅ 消化機能の改善（便秘、下痢、食欲不振、吐き気）
✅ 抗がん剤や治療の副作用（倦怠感、吐き気、口内炎）の軽減
✅ 免疫力の向上（体力の回復と維持）
✅ ストレス・不安・不眠の改善

2. 大腸がんに効果的な鍼灸のツボ
🟢 消化機能を改善し、便秘や下痢、食欲不振を緩和するツボ
📍 中脘（ちゅうかん）（みぞおちとおへその間）
→ 胃腸の働きを活性化し、消化不良や便秘を改善する
📍 内関（ないかん）（手首の内側、指3本分下）
→ 胃腸の不調を改善し、吐き気や食欲不振を軽減
📍 大腸兪（だいちょうゆ）（背中の第4腰椎の両側）
→ 大腸の働きを改善し、便秘や下痢を緩和
📍 足三里（あしさんり）（膝下、すねの外側）
→ 消化機能をサポートし、倦怠感を軽減
📍 天枢（てんすう）（おへその両脇）
→ 腸の働きを整え、便秘や下痢を改善
🟢 腹痛や不快感を和らげるツボ
📍 膻中（だんちゅう）（胸の中央、胸骨のすぐ下）
→ 胸部の圧迫感を和らげ、消化器系の不快感を緩和
📍 胃兪（いゆ）（背中の第12胸椎の両側）
→ 胃腸のエネルギーを補い、痛みを和らげる
📍 神門（しんもん）（手首の小指側）
→ ストレスや不安を軽減し、リラックス効果
🟢 免疫力を高め、体力を維持するツボ
📍 関元（かんげん）（おへその下、指4本分）
→ 体力を回復させ、免疫力を高める
📍 気海（きかい）（おへその下、指2本分）
→ 体の気力を高め、免疫力を向上
📍 百会（ひゃくえ）（頭頂部）
→ ストレス軽減・免疫力向上・心身の調和
🟢 ストレス・不安を和らげ、精神面をサポートするツボ
📍 労宮（ろうきゅう）（手のひらの中央）
→ 不安や緊張を解消し、リラックス
📍 太衝（たいしょう）（足の甲、親指と人差し指の間）
→ 痛みやストレスを和らげ、リラックス効果
📍 合谷（ごうこく）（手の甲、人差し指と親指の間）
→ ストレス解消、免疫力向上、リラックス効果

3. 鍼灸治療の頻度
• がん治療中（手術後・化学療法・放射線治療）：週1〜2回
• 慢性症状の管理（食欲不振・痛み・便秘）：週1回
• 体力維持・免疫力向上のための予防ケア：月2回程度

4. 併用すると良い生活習慣
🟢 消化に良い食事（少量多頻度、脂肪を控える、消化に良い食材）
🟢 適度な運動（ウォーキングなど、体力を維持する軽い運動）
🟢 ストレスを減らす時間（リラックスできる活動や趣味）
🟢 十分な睡眠と休養を確保
🟢 水分をこまめに補給し、体の老廃物を排出する

5. 注意点
⚠ 鍼灸はがんの進行を止めるものではなく、補助療法であることを理解する
⚠ がん治療中の患者は主治医と相談しながら鍼灸治療を受ける
⚠ 免疫抑制剤を使用している場合、過度な刺激は避ける
⚠ 体調が優れないときは無理せず、休養を優先する
⚠ 過度な鍼灸治療は避け、軽い施術で体調を整える

まとめ
　大腸がんに対する鍼灸治療は、消化機能の改善、便秘や下痢の軽減、食欲不振や吐き気の緩和、免疫力の向上、痛みの軽減、ストレスや不安の解消に効果的です。中脘・内関・足三里・百会・天枢などのツボを使用し、体調を整えることが期待できます。
　がん治療と並行して、適切な食事、ストレス管理、リラックス法を実践し、体調の維持・回復をサポートしていくことが大切です。

治療時間：一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料：　３，０００円
料金：一回鍼灸治療4,500円から9,000円