
野球肩
野球肩
野球肩は、野球の投球動作によって肩関節や周辺組織に過度の負担がかかり、炎症や痛みが生じる状態です。肩の腱板、関節包、靱帯、筋肉、あるいは肩関節周囲の神経に異常が起こることが原因です。鍼灸治療は、炎症の軽減、血流改善、痛みの緩和、関節の可動域の改善に効果が期待されます。
以下に、野球肩に対する鍼灸治療の方法を説明します。
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1. 鍼治療
目的
• 炎症や痛みを軽減し、肩関節周囲の筋肉や靭帯の緊張を和らげる。
• 血流を促進し、組織の修復を助ける。
• 投球動作に必要な筋力と柔軟性を回復。
主な施術ポイント
• 肩関節の痛み軽減と機能改善
o 肩髃(けんぐう): 肩の炎症や痛みを緩和。
o 肩髎(けんりょう): 肩の運動痛を軽減。
o 曲池(きょくち): 上肢全体の炎症を抑える。
o 合谷(ごうこく): 上半身の気血の循環を改善。
• 筋肉の緊張緩和と血流促進
o 天宗(てんそう): 肩甲骨周辺の緊張を緩和。
o 肩井(けんせい): 肩全体の血流を促進。
o 手三里(てさんり): 肘や腕を含む上肢全体の負担を軽減。
• 炎症軽減と神経調整
o 大椎(だいつい): 炎症を抑え、気血の流れを整える。
o 肩中兪(けんちゅうゆ): 肩甲骨周囲の血流を改善。
施術のポイント
• 急性期(炎症が強い場合)では、刺激は軽めにして痛みの緩和を優先。
• 慢性期では、深部の血流改善と可動域の向上を目的とした施術を行います。
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2. 灸治療
目的
• 温熱刺激で肩周辺の血流を改善し、筋肉の緊張を緩和。
• 冷えや血行不良による痛みを軽減。
施術方法
• 温灸(おんきゅう)
o 肩髃、肩井、天宗などのツボを中心に温める。
o 肩関節全体に間接的に温熱を加え、リラックス効果を高める。
• 棒灸
o 広い範囲を温め、筋肉のこわばりを解消。
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3. 筋膜リリースとストレッチ
鍼治療と組み合わせて、筋膜の緊張を緩める手技や肩周囲のストレッチを取り入れることで、治療効果が向上します。
• ポイント
o 肩甲骨周辺(僧帽筋、菱形筋)の筋膜リリース。
o 棘上筋、棘下筋、肩甲下筋の緊張緩和。
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4. 全身調整
肩の問題は、全身の姿勢や筋力バランスとも関連があります。以下の全身調整を行うことで、治療効果を持続させます。
• 自律神経の調整
o 神門(しんもん): 緊張緩和とリラクゼーション。
o 内関(ないかん): 筋肉の緊張を和らげる。
• 下肢の連動をサポート
o 足三里(あしさんり): 全身の気血の流れを整える。
o 三陰交(さんいんこう): 筋力バランスの調整。
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5. 日常生活でのアドバイス
投球フォームの見直し
• 肩への負担を軽減するため、コーチやトレーナーと相談して正しいフォームを習得します。
アイシングと温熱療法の併用
• 急性期はアイシングで炎症を抑える。
• 慢性期や回復期は温熱療法で血流を促進。
ストレッチと運動
• 投球前後に肩甲骨周囲や肩関節のストレッチを行う。
• 可動域を広げるための軽いリハビリ運動を取り入れる。
栄養補給
• 筋肉や腱の修復を助けるたんぱく質を積極的に摂取。
• 抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸(青魚、ナッツ)を取り入れる。
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注意点
1. 急性期の対応
o 強い痛みや腫れがある場合、無理に動かしたり深い鍼を行わない。
o 急性期は医師の診断を受けることを優先します。
2. 投球の再開時期
o 鍼灸治療の効果を確認しながら、段階的に負荷を増やしていきます。
o 再発防止のために、肩周囲の筋力強化を並行して行います。
3. 医師との連携
o 症状が改善しない場合や、外科的処置が必要な場合は速やかに医師へ相談します。
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まとめ
野球肩の鍼灸治療は、痛みの緩和、血流改善、肩関節周囲の柔軟性向上を目的としています。患者の症状や状態に合わせた施術を行い、日常生活やスポーツでの動作指導と組み合わせることで、治療効果を最大限に引き出します。医師やトレーナーとの連携を大切にしながら、安全に治療を進めることが重要です。
治療時間:
一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料:
3,000円
料金:
一回鍼灸治療4,500円から9,000