症例の紹介

症例の紹介

フィッシャー症候群

フィッシャー症候群

 

 **フィッシャー症候群(Fisher症候群)**は、ギラン・バレー症候群(GBS)の亜型で、急性の神経疾患であり、特に眼筋麻痺、複視、眼瞼下垂(まぶたが下がる症状)などが特徴です。症状は急速に進行し、神経伝達の障害により運動機能や感覚機能が影響を受けます。フィッシャー症候群は自律神経系にも影響を及ぼす場合があり、治療には免疫系の調整や神経保護が求められます。鍼灸治療は、神経機能の回復を助けることができる補助療法として用いられます。

1. 治療の目的
• 神経機能の回復: 眼筋麻痺や自律神経の障害の改善を促進。
• 筋肉の緊張緩和: 筋肉の過緊張を和らげ、運動機能を回復。
• 免疫系の調整: 自律神経系と免疫系のバランスを整える。
• 血行促進と神経再生の補助: 神経の再生を促進し、回復をサポート。

2. 主なツボの選択
a. 局所ツボ
• 天突(てんとつ): 喉頭部、眼筋麻痺や複視の緩和に有効。
• 扶突(ふとつ): 首の後ろ、頸部の緊張緩和と神経機能の改善。
• 廉泉(れんせん): 顎下、眼瞼下垂や顔面の筋肉の緊張を和らげる。
• 睛明(せいめい): 目の内側、視神経を刺激し眼筋機能の改善を促進。
b. 自律神経調整のツボ
• 風池(ふうち): 頭部と頸部の接点、脳や神経の調整。
• 翳風(えいふう): 耳の後ろ、顔面神経や視神経の調整に有効。
• 神門(しんもん): 手首、ストレスを緩和し、自律神経を整える。
c. 全身調整のツボ
• 合谷(ごうこく): 手の甲、全身の調整と自律神経の安定。
• 足三里(あしさんり): 膝下、エネルギー改善と免疫力向上。
• 三陰交(さんいんこう): 足首内側、全身のバランスを整える。
d. 免疫系調整のツボ
• 気海(きかい): 臍下、免疫力向上と体力回復を促進。
• 中脘(ちゅうかん): 胃の調整をサポートし、消化機能を改善。

3. 治療の流れ
1. 問診と評価
o 症状の詳細(眼筋麻痺、複視、顔面麻痺など)を確認。
o 進行度や神経系の影響(自律神経の乱れ、筋力低下など)を評価。
2. 鍼治療
o 天突、扶突、廉泉など、局所ツボに鍼を施し、眼筋麻痺や顔面麻痺の改善を促進。
o 神経機能を回復するため、風池、翳風、神門を使用。
o 足三里、合谷などを使い、全身のバランスを整える。
3. 灸治療
o 足三里、中脘、気海に温灸を施し、全身のエネルギーと免疫力を高める。
o 神門や百会にお灸を行い、自律神経の調整を図る。
4. 電気鍼(必要に応じて)
o 顔面や眼筋周辺(天突、扶突、廉泉)に電気鍼を使用し、神経伝達を刺激して筋機能を回復。
o 自律神経調整のため、風池や神門に電気鍼を適用。
5. セルフケア指導
o 目の運動や顔面のマッサージを指導。
o 自律神経の調整として、リラックス法や呼吸法を提案。
o 食事の工夫(免疫力を高める食品や栄養の摂取)。
6. 定期的な治療
o 初期は週1~2回の治療を継続し、症状の回復をサポート。

4. 注意点
• 急性期においては、病院での治療や免疫治療が最優先です。
• 鍼灸治療は補助的な役割を果たし、症状の改善が見られるまで定期的に続けることが推奨されます。
• 自律神経の乱れや免疫系の問題が深刻な場合、適切な医療機関と連携することが重要です。

5. 期待できる効果
• 眼筋麻痺や顔面麻痺の緩和
• 自律神経の調整による全身のバランス改善
• 筋肉の緊張緩和と神経機能の回復
• 免疫力向上と体力の回復

 フィッシャー症候群に対する鍼灸治療は、症状の進行に応じて神経機能の回復を助け、全身の調整を行うことで生活の質の向上が期待されます。患者さんに合わせた個別の治療計画が重要です。

 

治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金: 一回鍼灸治療4,500円から9,000円