症例の紹介

症例の紹介

脳梗塞

脳梗塞

 

 脳梗塞は、脳の血流が一時的または持続的に遮断され、脳組織が損傷する病気です。後遺症として、運動麻痺、感覚障害、言語障害などが現れることがあります。鍼灸治療は、リハビリの一環として後遺症の改善を目指し、血流の改善、筋肉の緊張緩和、神経機能の回復を支援します。
以下に、脳梗塞に対する鍼灸治療の基本的なアプローチを説明します。

鍼灸治療の目的
1. 血流改善
o 血行を促進し、脳や末梢の循環を良くする。
2. 運動機能回復
o 麻痺や筋力低下を改善し、動きをスムーズにする。
3. 神経再生の促進
o 神経伝達を改善し、損傷部位の再生を助ける。
4. 筋緊張の緩和
o 痙縮(筋肉の硬直)を和らげる。
5. 生活の質(QOL)の向上
o 痛みや不快感を軽減し、精神的な安定を図る。

治療の流れ
1. 初期診断と評価
• 問診
o 発症時期、後遺症の種類(運動麻痺、言語障害、感覚障害など)。
o 既往歴や併存疾患(高血圧、糖尿病など)。
• 東洋医学的診断
o 「気虚」「血瘀」「陰虚」などの体質や症状に基づいて全身の状態を評価。

2. 鍼灸治療方法
(1) 全身調整の基本的なツボ
• 百会(ひゃくえ): 脳の血流を促進し、意識や集中力を高める。
• 足三里(あしさんり): 体力を増強し、全身のエネルギーを調整。
• 三陰交(さんいんこう): 血行を改善し、気血のバランスを整える。
• 太渓(たいけい): 腎の働きをサポートし、全身の回復力を高める。
(2) 運動麻痺に対する治療
• 上肢麻痺:
o 肩髃(けんぐう): 肩の動きを改善。
o 曲池(きょくち): 肘の可動域を広げる。
o 合谷(ごうこく): 手指の動きを改善。
• 下肢麻痺:
o 環跳(かんちょう): 股関節の動きをスムーズにする。
o 陽陵泉(ようりょうせん): 膝の動きを改善し、筋肉の緊張を緩和。
o 足三里(あしさんり): 下肢の血流を促進。
(3) 痙縮(筋緊張)の緩和
• 陽陵泉(ようりょうせん): 筋肉の緊張を和らげる。
• 曲泉(きょくせん): 膝関節周辺の硬直を緩める。
• 風池(ふうち): 頭や首の筋緊張を緩和。
(4) 言語障害に対する治療
• 廉泉(れんせん): 言語中枢の回復を促す。
• 合谷(ごうこく): 顔面や喉の機能を改善。
• 通里(つうり): 舌や口の動きを改善。
(5) 感覚障害への対応
• 手三里(てさんり): 上肢の感覚を回復。
• 委中(いちゅう): 下肢の感覚を改善。
(6) 局所治療
• 症状の出ている部位に近いツボを選んで鍼を刺すことで、血行を促進し、神経の働きをサポートします。
(7) 温灸療法
• 冷えや血行不良がある場合、温灸を使用して体を温め、全身の代謝を高めます。

3. アフターケアと生活指導
リハビリとの併用
• 鍼灸治療は、理学療法や作業療法などのリハビリと併用することで効果を高めます。
適度な運動
• 軽いストレッチやウォーキングで血流を促進。
食事指導
• 血流改善を促す食品(魚、ナッツ、葉物野菜など)を積極的に摂取。
• 高塩分や高脂肪の食品は控える。
ストレス管理
• ストレスが交感神経を刺激しないよう、リラクゼーションを心がけます。

期待される効果
• 麻痺や痙縮の改善。
• 感覚や運動機能の回復。
• 血流促進による脳機能の回復。
• 症状による生活の不便さの軽減。
• 精神的安定と生活の質の向上。

注意点
1. 治療の継続性
o 脳梗塞の回復には長期間の治療が必要です。定期的な通院と継続的な治療が大切です。
2. 急性期の対応
o 発症直後の急性期には、西洋医学的治療が優先されるべきです。鍼灸は、回復期や慢性期のリハビリとして利用します。
3. 専門家への相談
o 脳梗塞後遺症に詳しい鍼灸師を選ぶことが重要です。

 鍼灸治療は、脳梗塞後遺症の改善に有効な補完療法です。患者の状態に合わせた適切な治療を行うことで、機能回復や生活の質向上をサポートします。
治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金:一回鍼灸治療4,500円から9,000円