症例の紹介

症例の紹介

多動性障害

多動性障害

 

 多動性障害(注意欠陥多動性障害、ADHD)の鍼灸治療は、子どもの行動や集中力を改善するために役立つ補完的な治療法として使用されることがあります。ADHDは、注意力の欠如、衝動的な行動、過剰な活動(多動)を特徴とする神経発達障害で、これらの症状を軽減するために鍼灸が活用されることがあります。鍼灸治療は、神経系の調整、エネルギーの流れの改善、ストレスの軽減、情緒の安定などを促進することで、多動性障害の症状を和らげる効果が期待されます。

 

多動性障害に対する鍼灸治療のアプローチ
1. 神経系のバランスを整える ADHDは、脳の神経伝達物質の不均衡が影響しているとされています。鍼灸は神経系のバランスを調整し、集中力や注意力を高めるために使用されます。
• 治療方法:
o 「百会(ひゃくえ)」:脳の働きを活性化し、集中力を高めるためのツボです。頭頂部に位置し、脳の調整に役立ちます。
o 「風池(ふうち)」:脳への血流を促進し、神経の働きを改善します。過剰な興奮を抑える効果も期待されます。
2. 注意力と集中力の改善 ADHDの特徴的な症状の一つが、注意力や集中力の欠如です。鍼灸は、集中力を高めるためにエネルギーの流れを改善し、心を落ち着ける作用があります。
• 治療方法:
o 「合谷(ごうこく)」:全身のエネルギーを調整し、集中力を高める効果があります。手のひらにあるこのツボを刺激することで、注意力の改善が期待されます。
o 「足三里(あしさんり)」:全身の気の流れを整え、エネルギーの循環を良くすることで、集中力を促進します。
3. 衝動的な行動の抑制 多動性障害の子どもは、衝動的な行動を取ることがあります。鍼灸治療は、神経系の調整やリラックスを促すことで、衝動的な行動を抑制する効果を期待することができます。
• 治療方法:
o 「神門(しんもん)」:心を落ち着け、過剰な衝動を抑えるためのツボです。このツボを刺激することで、穏やかな気持ちに導きます。
o 「太衝(たいしょう)」:過剰なエネルギーを調整し、感情を落ち着ける効果があります。
4. 多動を軽減する ADHDの子どもは、過剰に動き回ることが多いため、過活動を抑えるための治療が重要です。鍼灸は、身体のリラックスを促進し、過活動を軽減するのに役立ちます。
• 治療方法:
o 「肩井(けんせい)」:肩の筋肉の緊張をほぐし、体全体をリラックスさせるために使われます。過剰な動きを抑える効果が期待されます。
o 「三陰交(さんいんこう)」:ストレスや緊張を緩和し、心身のバランスを整えるツボです。心の落ち着きを促進し、過度の多動を軽減します。
5. 情緒の安定 多動性障害を持つ子どもは、感情的に不安定になることがあります。鍼灸は、情緒を安定させるための治療にも使用されます。
• 治療方法:
o 「風府(ふうふ)」:不安や緊張を和らげ、感情を安定させるためのツボです。
o 「三里(さんり)」:感情的な不安を和らげ、心の安定を促すために用いられます。
6. 睡眠改善 多動性障害を持つ子どもは、睡眠に問題を抱えることが多いです。鍼灸は、リラックス効果を高め、睡眠の質を向上させるために利用されます。
• 治療方法:
o 「百会(ひゃくえ)」:睡眠を促進し、心を穏やかにするためのツボです。
o 「安眠(あんみん)」:不安感を軽減し、リラックスして眠りに導くツボです。

 

鍼灸治療の流れ
1. 初回カウンセリングと評価: 鍼灸師は、ADHDの症状や生活環境について詳細にカウンセリングし、個別に適した治療計画を立てます。
2. ツボへの鍼刺激: 鍼灸師は、注意力を高める、衝動を抑える、過剰な動きを抑制するためのツボを選び、鍼を刺激します。鍼は非常に細く、痛みはほとんど感じません。
3. 治療頻度: ADHDに対する鍼灸治療は、初めは週に1〜2回行い、症状の改善を見ながら頻度を調整します。

 

注意点
• 鍼灸治療は、ADHDの症状を和らげる補完的な治療法として利用されます。薬物療法や行動療法など、他の治療法と併用することが一般的です。
• 鍼灸治療を受ける際は、信頼できる鍼灸師を選ぶことが重要です。
• 医師と相談し、ADHDに最適な治療方法を選択することが大切です。

 

まとめ
 多動性障害に対する鍼灸治療は、注意力や集中力の向上、過剰な活動の抑制、衝動的行動の緩和、情緒の安定を促進することを目指しています。鍼灸は、ADHDの症状を和らげ、心身のバランスを整えるために役立つ補完的な方法です。

 

治療時間:一回鍼灸治療時間は30分から60分
初診料: 3,000円
料金:一回鍼灸治療4,500円から9,000円